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2017/12/22

「第1回東北の理想の学びの場づくりサミット~キャリア教育を通じた地域の魅力向上・シティプロモーション~」を開催しました。

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「第1回東北の理想の学びの場づくりサミット~キャリア教育を通じた地域の魅力向上・シティプロモーション~」が、「新しい東北」官民連携推進協議会 連携セミナー制度に採択されました。同サミットは、平成29年11月27日(月)にコラーニングスペースHLS弘前にて開催されました。

主催:株式会社BOLBOP

参加団体:たびすけ合同会社西谷、一般社団法人SAVE TAKATA、SCH東北、一般社団法人まるオフィス、合同会社G‐experience、株式会社陽と人、岩手県紫波町、福島県国見町等

開催日時:平成29年11月27日(月)19:00~21:00

開催場所:コラーニングスペースHLS弘前

開催概要:本採択案件は、復興庁の事業である「平成29年度 地域づくりハンズオン支援事業」(被災地での「地域内での協力体制」や「地域外とのネットワーク」の構築を支援する事業、以下「ハンズオン支援事業」)の支援対象団体等が同事業の研修を通じてできた「つながり」をもとに、自主的に集まり新たに生まれた取組です。

弊社は、ハンズオン支援事業で採択された各プロジェクトの自走・継続性の確保のためには、類似分野やビジョンを有した東北各地で積極的に活動している団体間での一層のネットワーク・信頼関係の構築が重要と考えました。そこで、東北6県で地域資源を活かしたキャリア教育の推進を中心に活動している団体を一堂に集め、互いの活動を「知り」、「つながり」、「ともに磨き」、「伝える」機会を創ることとしました。こうした取組により信頼関係を構築することに加え、域外の取組を被災地に取り込むことで「新しい東北」創造に繋げるとともに、「東北6県=キャリア教育の地」という姿を地域内外へ発信することを目指しました。当日は、被災地からコメンテータを招へいするとともに、弘前市一般市民、学生等約40名に参加頂きました。

当日はまずお昼過ぎから夕方まで、たびすけ合同会社西谷の西谷雷佐氏のコーディネートにより弘前市内の地域資源を巡り、どのような視点でどのような地域資源を「学び」に活かしているかを知るためのインプットトーク・フィールドワークを実施しました。

インプットトークでは「物事の捉え方は各人によって異なる。ターゲットを明確化し、当該ターゲットにあった形で地域資源を多様な角度から編集できる能力が必要。例えば弘前ではりんごが名産であるが、単に“りんご”を見たり食べたりするのではなく、そのりんごの背景にあるりんご農家の哲学や暮らしぶりを見つめ、地域の人にとっては当たり前の何気ない日常に“学び”を見出すことができる。」旨の話がありました。

フィールドワークでは実際にりんご農家さんに話を伺い、弘前でのりんご栽培の剪定技術の重要性や文化等を学び、地域資源の活かし方・編集力を体感し、自らの地域での活かし方を再考しました。

その後19時から、多様な属性の弘前市民の方々とともに参加団体の取組紹介や「地域と教育」をテーマにトークセッションを実施しました。トークセッションでは、各地域の取組紹介後に2つのブースに分かれ、近年希薄化している家庭・地域での教育の在り方や、地域づくり・観光を通じた教育等、それぞれが目指す理想の教育の場について、参加者との共有・意見交換を行いました。

冒頭に復興庁総合政策班 久保田誉参事官より、ハンズオン支援事業で出来たつながりから自主的にうまれた本イベントに関して、1つの大きな成果であるとともに今後も期待する旨のご挨拶がありました。

参加団体間での取組紹介及びトークセッションでは、各団体が所属する地域でどのような課題を抱え、どのような地域資源を活用して学びの場づくりを行っているのかを発表しました。具体的なコメンテーターの氏名、発表内容は以下の通りです。

■松浦真氏(合同会社G-experience)
地元の小学生が、デザインシンキングを用いて、身の回りの課題解決をしてくれる商品を開発し、翌日五城目の朝市において、実際に販売をするプログラムであるキッズクリエイティブマーケットについて説明。

■山本健太氏(一般社団法人SAVE TAKATA)
地元の高田一中においてキャリア教育の一環として、地元で活躍する社会人を講師に招き、出前授業を実施している様子を紹介。専門的なスキルの習得についてはもちろんのこと、中学生が地元から世界に羽ばたく大人たちの姿をみて、自らのキャリアの選択肢を広げていくことを目指している。

■千葉祥子氏/渡部真由氏(SCH東北)
高校生を対象とした二泊三日のサマーアイデアキャンプについて説明。同キャンプでは、全国の高校生を東北芸術工科大学に募り、山形県内の市町村(主に大江町、朝日町)をフィールドとして地域づくりの一連のながれを体験。

■小林味愛氏(株式会社陽と人)/末崎貴士氏(国見カスタムラボコーディネーター)
国見町で学生が大人の知見を得つつまちづくりや学びの場を自分たちで企画し構築する「国見カスタムラボ」や、国見町での体験・交流を通じて自らの目的意識や将来像を明確にするとともに、学ぶ喜びを引き出す「国見プロジェクト学習」、そして地域の人生の学びの場づくり「国見ホイスコーレ」について説明。

■加藤拓馬氏(一般社団法人まるオフィス)
気仙沼の地元漁師はじめとする大人が先生になって、地元の中高生が地元のくらしや仕事を半日間体験する体験型地域塾「じもとまるまるゼミ」(通称まるゼミ)について説明。

会場の参加者からは、各団体で学びの分野で取組を始めたきっかけは何かといったことや、教育機関・行政・民間事業者が連携して学びの分野で、地域で取組を推進するためにどのような工夫をしているのかといった質問がありました。

トークセッションや質疑応答を通じて、他地域の取組や悩み・疑問点が共有され、改めて各参加団体が自分たちの活動について振り返るとともに、今後の横の連携の発展・強化の兆しが見えました。

東北6県で「地域づくり・キャリア教育」というテーマで横ぐしをさし、連携して取組を行うイベントはこれまであまりありませんでした。複雑化・多様化する我が国の課題・東北の課題解決のためには、「個別プロジェクトの推進」のみならず、活躍する各団体が地域内外で「つながり」をもって、連携して取組を行っていくことも重要となるのではないでしょうか。今回、参加者からの満足度が想像以上に高く、参加者間の「つながり」も強化されたと感じています。本サミットは、今後の連携促進、復興・創生に向けて新たな一歩を踏み出したものだと認識しています。

弊社は被災地支援を継続的に行っているものの、東京の会社であり、被災地の「プレーヤー」ではありません。しかし、現地の「プレーヤー」ではない客観的な立場から、「つながり」づくりをコーディネートできる可能性もあるのではないかと考えております。今後の「新しい東北」の創造に向けて、引き続き被災地支援で培った知見やノウハウを活かしてこのような場の設定を行っていきたいです。
なお今後、同様のサミットを東北6県内で地域を変えて年1回、7年目は東京で集大成イベントを開催する予定です。

連携セミナー制度により各地域からそれぞれの分野で尽力している専門家を招へいすることができました。ご支援頂き、ありがとうございました。

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