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2017/06/02

BOLBOP Insightsを始めるにあたって

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BOLBOPでは創業以来、「リモートワーク」「ダイバーシティ」「地域二拠点居住」「副業」「ホラクラシー経営」など、これからの時代の生き方や働き方について、時に自社内で実践しながら、時にクライアントの皆様と協業しながら、数多くの実践知を積み上げてきました。

BOLBOP Insightsでは、自社での実践や様々なプロジェクトの事例から抽出した経験や知見をまとめた探求成果(Insight)を皆様とオープンに共有していきたいと思います。
これまでもこの道の第一人者であるリクルートワークス研究所様の研究プロジェクトへの参画という形で間接的に知見を発信する機会にも恵まれましたが、これからはこちらの自社メディアにおいて定期的にBOLBOPとしての探求成果を直接配信していきたいと思います。

※BOLBOPが参画したリクルートワークス研究所の研究レポートはこちら
①「東京オリンピックがもたらす雇用インパクト」レポート
http://www.works-i.com/research/olympic.html
②「2025年の働く予測プロジェクト」レポート
http://www.works-i.com/research/2014/2025yosoku/

BOLBOPではこのたび、自らの立ち位置を「エコシステムデザインファーム」と定義し直しました。奇しくもハーバードビジネスレビューの2017年6月号のタイトルは「ビジネスエコシステム〜協働と競争の戦略〜」であり、当社も深く関わりのある宮城県女川町の震災後の取り組みが、「復興を超えた社会エコシステムの創世」というタイトルのケーススタディとして大きく扱われ、まさに我々が取り組みたいテーマが世界的に注目を集め始めています。
エコシステムという言葉自体は広く普及していますが、実体が掴みにくい、捉えどころの無い言葉で、人によって思い描くものは異なるでしょう。

朝日新聞出版発行の「知恵蔵」によると「エコシステム」の意味は以下のように示されています。

経営・IT分野の新語。複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組み。本来は、生物とその環境の構成要素を1つのシステムとしてとらえる「生態系」を意味する科学用語。
経済界のエコシステムでは、系列の違う複数の企業、時にはライバル関係にある企業が互恵関係を結ぶこともあり、この点で、生産・物流・販売など特定の活動で連携するアライアンスや、1つの商品を共同開発・共同製造するコラボレーションなどとは異なる。
(中略)
IT分野では早くから、マイクロソフトのWindowsなど基本のOSを軸に、デベロッパー、ベンダー、サードパーティー、ユーザーが有機的に結びつき、共に成長していくエコシステムの収益モデルが提唱され、実際に成果を上げてきた。さらに最近は、高速通信網の拡充、無料OS・LinuxやGoogleの各種フリーサービスの普及などを背景に、これまでのOSを頂点とする垂直的な関係から、ベンチャーや一般ユーザーも含めた水平的な協力関係を重視する方向へとシフトしつつある。自然界の「生態系」が異質な構成要素によって良好な環境を維持させているように、多様な構成員の相互協力および平等な収益の循環が、エコシステムを健全に機能させる条件と見られる。

上記は主に「ビジネスエコシステム」として規定される狭義の意味ですが、BOLBOPでは「生態系」という本来の意味に立ち返り、「企業」「地域」「(特定テーマに集まる)個人」などあらゆる人が集まる集合体において、ヒトを起点にモノやカネまで含めたものが自然と好循環を生むような、Ecological & Economical Systemを探求して参ります。
蛇足ですが、「知恵蔵」の最後の文章にある、「自然界の生態系が異質な構成要素によって良好な環境を維持させているように、多様な構成員の相互協力および平等な収益の循環が、エコシステムを健全に機能させる条件と見られる」という示唆は我々の経験による実感値に極めて近く、エコシステムは運営者が自身の利益に走って生態系から生まれる成果の搾取を始めた瞬間に、エコシステム内の循環の流れが淀んで濁った「エゴシステム」に成り下がり、中期的には自然の摂理に従って人が離れ、最後には淘汰されてしまうと感じます。
このように、「エコシステムをデザインする」ということはビジネスにおける企業同士のコラボレーションにとどまらず、多様な個人の相互作用という今日的な組織論の要素を含んだキーワードであると捉えています。
BOLBOPではこれまで取り組んできた、「ホラクラシー経営」「地域経営」「ダイバーシティ」などという一見異なる領域での様々な経験を「エコシステムデザイン」という切り口で再編集し、探求成果を随時発信していきたいと思っております。が、探求に当たっては、自社だけのリソースに頼るのではなく、この領域のパイオニアとして実践知を積まれている様々な方へのインタビューや共同研究という形も進めていければと思っております。いわば「エコシステムデザイン」という21世紀的なキーワードに関心がある方々とのエコシステムネットワークをBOLBOP Insightsを起点に育んでいければと思っておりますので、こちらのキーワードでピンと来る方や団体様がいらっしゃれば、ぜひご連絡をいただければと思います。

それでは、今後のBOLBOP Insightsをよろしくお願いいたします。

BOLBOP Insights
編集長 茂木 崇史

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